【2020/6/24】5Gって何?

皆さんこんにちは!すっかり熱くなってきましたね!😅

梅雨の割には晴れの日が続いており、洗濯物がガンガン乾いてうれしいですね!でも筆者の石田は実家暮らしなので自分で洗濯はしておりません笑😂

さて、本日は「5Gって何?」というテーマでお送りしたいと思います!

我が岡本研究室は5Gの研究をしていると対外的に宣伝しております!最新のテーマということもあり、後輩もその言葉にひかれて興味を持ってくれることが多いようですね!

ですが、5Gって何?と聞かれて説明できる方は多くはないのではないでしょうか…?

かく言う私も普段は位置推定の研究をしており、最新の通信事情には少し疎いところがあります笑

ですので、ほかのメンバーにアドバイスを求めながら5Gをかみ砕いて説明できればと思います!

ということで本日のチャプターはこんな感じです!

・「5G」の意味は?
・5Gでは何がどうなるのか?
・eMBB
・URLLC
・mMTC
・岡本研では何を研究している?
・まとめ


「5G」の意味は?

5Gとは「5th Generation mobile communications system」の略称です。5thという言葉に表れている通り、5Gとは第5世代の移動通信システムのことです。つまり、1Gから始まって現在が5番目の世代ということになります。

まずは、移動通信システムがどう進化してきたのかを見てみましょう!

まず、1Gの始まりは1979年に運用が開始された自動車電話サービスでした。そのあとも少しずつ小型化が進んでいき、この時皆さんもよく目にする平野ノラさんの「しもしも~」で有名なショルダーフォンが登場します。しかし、1Gはアナログ通信(情報をそのまま届けること)であったため、雑音がひどくまた盗聴も容易でした。

つづいて2Gでは、アナログ通信からデジタル通信(信号を0と1の情報に変換して伝送すること)に進化します。当時、1Gの進化で携帯電話が徐々に普及してきていた一方、そのせいで電波が混んできてしまっていました。例えるならば、電波が道路、情報が車とするならば、車が増えてきて渋滞してしまう状況に似ています。
そこで、情報をそのままではなく0と1のデジタル信号に変換することでより効率よく情報を届け、この問題を解決したわけですね!

そして3Gでは2Gよりさらに電波の利用効率を向上させる(CDMA)ことで音質を改善したほか、携帯電話が基地局をまたいで通信するときの切り替え方(ハンドオーバー)を工夫したことによって通話が途切れにくくなったりしました!ちなみにiPhoneが初めて日本に上陸したのもこの3Gの時代でしたね!

そして現在多くの方が利用されている4Gの時代が来ます。4Gでは本当にすごい技術(OFDM、ターボ符号など…)が寄り集まってこれまで以上に高速かつ大容量な通信が可能になりました。
…なんか説明がしょぼくてすみません…笑

ということでここまで4Gまでの進化を見てきましたが、ここから5Gがさらにどう進化するのか?についてみていきましょう!


5Gはどうなるの?

すでに4Gまでの進化で十分ではないか?と感じている人も多いかもしれません。しかし、通信に対する要求はまだまだ増え続けます。例えば昨今話題の自動運転。現在の通信技術で自動運転を実現しようと考えたとき、遅延が大きく不可能だといわれています。遅延といっても1秒にもにも満たないわずかな時間ですが、車が進む速度だとその時間で十数メートル進んでしまうため、大きな問題となるのです。

そこで、自動運転に限らず5Gにはどんなことが求められているのか?ということからさかのぼって、何を達成したらいいのかというシナリオがあればよいのでは、という論調になりました!
そこで、3GPPという通信に関する標準化団体(世界的な通信のルールを決める団体)が「eMBB」、「mMTC」、「URLLC」の3つのシナリオを定義してくれました。次節からはそれぞれのシナリオでどんなことが求められているのか、そしてそれが達成されると私たちの生活がどう変わるのかを例を交えながらご紹介していきたいと思います。


eMBB

eMBB(enhanced Mobile Broadband)は高速大容量通信のことで、5Gといえばこれではないでしょうか。よく言う5Gになると映画があっという間にダウンロードできるというのはまさにこのeMBBのおかげです。難しい技術の話は避けますが、先ほどのように道路の交通量に例えると、道幅が圧倒的に広くなることでたくさんの車が通れるようになるようになる状況に似ています。電波の利用効率が圧倒的に向上することでたくさんの情報をやり取りできるようになるのです!


mMTC

つづいてはmMTCです。mMTCはmassive Machine Type Communicationの略称であり、あらゆる端末がインターネットに接続できることを目指したシナリオです。

いろんなものがインターネットに接続されることをIoT(Internet of Things)といいますが、まさにそれですね!

mMTCが実現されれば例えばこんな未来が待っています。サラリーマンのAさんは今日も仕事を終えて、帰るところです。ところがその日は週末だったこともあり、後輩のBさんをご飯に誘うことにしました!Bさんと電車で居酒屋がたくさんある駅に向かい、その途中どのお店にしようかを話していると電車の掲示板に駅付近に新しくできたお店を教えてくれて、さらにその空き状況まで教えてくれました。

このように、いろんなものがインターネットに接続することで様々なシステムを連携し、新たなサービスを提供できるようになることがmMTCの魅力といえるでしょう!


URLLC

最後はURLLCです。URLLCはUltra-Reliable and Low Latency Communicationsの略称で、超高信頼・超低遅延を表します。

4Gまでの通信はいかにたくさんの情報を送れるか、というところにフォーカスを当ててきました。しかし5Gで期待される自動運転や遠隔医療では情報の量よりも「早く、そして確実に」情報が届くことが重要になってきます。自動運転で情報が遅れれば事故につながりますし、遠隔医療で情報が誤れば誤作動したメスが患者さんを傷つけてしまう可能性がありますからね。

我が研究室ではこのURLLCを専門に研究をしている学生さんがいますので、少しお話を聞いてみたいと思います!

石田「というわけで塩満さんよろしくお願いします。今日も相変わらずかっこいいですね。」

塩満くん「・・・・・ん?」

石田「URLLCは自動運転が何といっても主な利用先だと思いますが、ほかのシナリオに比べてどんなことが難しいんですか?」

塩満くん「…ん~難しいですね。高信頼と低遅延というのは二律背反の関係にあるんですよ。確実に情報を届けようと思ったら何回も情報を送ればいいじゃないですか。でもそうすると、情報が届くのが遅くなってしまう。その両立をしなければいけないというのが難しいですね…。」

石田「なるほど。まるで猫は好きだけどアレルギーって感じですね。」

塩満くん「・・・違うと思います。」

石田「ありがとうございます。では本日もわき目もふらずに研究にいそしんでいるわけですね!ちょっとどんな風に研究しているかを見せてもらってもいいですか?」

塩満くん「あッ!!ちょっと!!」


岡本研究室では何をしているのか?

というわけで塩満くんの研究(?)の様子を拝見させてもらったわけですが、そうするとほかの人たちは何しているの?という疑問を抱くかもしれません。

実は、しっかり5Gをやっているといえるのは塩満君だけかもしれません。

え…じゃあ他の人は…?

そうですね、もちろん僕のように5Gとは直接関係ない位置推定のような研究を行っている人もいますが、ほかの人たちは6Gつまり、次の第6世代の通信システムに組み込まれるような要素技術を研究していたりします。

もちろんすぐにやってくる未来の技術も重要なのですが、やはりそのあたりは会社などがすごく力を持っているものですから、研究機関である大学はさらにその先を見据えた技術を検討することが多いんです!

どんな技術を研究しているかについては追い追いインタビュー形式で一人ずつ聞いていきたいと思います!


まとめ

というわけで今回は5Gとは何か?という話に始まり、岡本研究室の活動を簡単にではありますが触れてきました。

説明が至らないところも多くあったかとは思いますが、私たちの活動を少しでも理解していただけたら幸いです!

それでは今回はこの辺で…😉

【2020/6/17】研究室って何してるの?

こんにちは!😉

岡本研究室、大学院2年生(M2)の石田です!
今週は研究室活動ってどんなことしているのか?ということについて書いていきたいと思います!

私自身が大学3年生の時までは、研究室って何しているの?という疑問がとても大きかったことを覚えています😂
そして、実際に入ってみるとそうでもないんですが、当時は自分って頭よくないし研究なんてすごいことできるのかな…?と不安な気持ちになっていました。

そこで今回は、後輩たちが研究室の活動内容を少しでもイメージできるようになり、また一般の方々には我が研究室がどんな活動をしているのかを知っていただけるように、普段研究室でどんな活動をしているのかということをご紹介していこうと思います!

岡本研究室での活動内容は学部4年生と大学院生で異なります!ですから今回はそれぞれについて個別に説明をしていこうと思います!

今回は以下のチャプターに沿ってお話してきます~👍

  • 学部4年生の活動内容
  • 大学院生の活動内容
  • まとめ

学部4年生の活動内容

研究室初年度の学部4年生の大きな役目は基礎勉強です!

成績がとっても優秀で大学院の推薦をとれる生徒以外は夏に大学院試験が待ち構えています。ですから、それまでの4,5,6月と7月の初めの方で”基礎ゼミ”というものをやってもらっています!😉

我が岡本研究室は通信に関する研究を行っているので、通信の基礎知識を能動的に学習してもらうのが基礎ゼミの狙いです。

通信には様々な要素技術が存在します!AWGN、フェージング、OFDM、MIMO、誤り訂正符号などなど、難しい言葉が並びますが現在の通信を支える知識は基礎であっても容易ではありません!

下の図のように、指導書に沿って上記の要素技術を一つずつ学習し、それらの現象や特性をコンピュータシミュレーションで再現していくのです!


【B4基礎ゼミの様子】

ここで、鋭い方はなんでシミュレーションなの?なんで実験しないの?…と思われたかもしれません。

そうですね、確かに外部に発表するって考えたらあくまで理論に過ぎないシミュレーションよりも、実際にこうなった!と言える証拠がある実験の方がよいかもしれません…!

しかし、私たちが研究する内容は非常に規模が大きいです。例えば衛星通信を挙げましょう。地球のはるか上空を飛ぶ人工衛星を使って電波のやり取りができれば、圏外なんて言うものがなくなるかもしれない!という研究ですが、実際に人工衛星を作って飛ばして実験…なんてしたら…NASAか!ってなってしまいます…笑🤣

もちろん一大学の一研究室ですからそんな技術も予算もありません。そこでシミュレーションを行うことで、技術提案の信ぴょう性を裏付けることをしていますし、通信業界自体でシミュレーションによる技術提案というのが鉄板になっているのです!

さて、少し話はそれましたが、こうして頑張って作った成果は先輩と先生の前で発表したいものです!
ということで、岡本研究室では週1回ゼミ(会議のこと)を行うことで理解度の確認やさらなる発展につなげています🙌


【ゼミの様子】

秋以降の学部4年生の活動は大学院生と似てきます!ということで、続いて大学院生の活動をご紹介していきましょう…!


大学院生の活動内容

さて、学部4年生が基礎を勉強しているのなら、大学院生の先輩は何をしているのか…?

それは、B4で学習した知識を礎に✨まだ誰も世界で成し遂げていないことを作れるよう1人1人が研究者として努力している✨、とでも言いましょうか…!

というのはさすがに大げさなのですが、実際に大学院生には先生からいただいたテーマに関して新規性(世界初であり、しかもそれが役に立つと保証されている事)のある成果を出すことが義務付けられています。ですから、最先端のことをやっているという認識は間違いではありません!

では具体的には何をしているのか…?

まず、新規性を出すためには文献調査が必須です!文献調査は一般的なネット検索はもちろん、教科書や論文を読むことによって、その技術に関して「世界では今どんなことが最新で、何が主流で、どんなことが課題になっているのか?」ということを勉強します!



【論文】

実はとってもこの作業が大事で、その大事さを伝える例として携帯電話の開発を挙げましょう!ある技術者Aさんは携帯電話を開発するにあたって、文献調査をさぼり、ガラパゴスケータイ(一昔前の二つ折りの携帯電話)を基に開発することにしました。一方の技術者Bさんは文献調査を頑張った結果現在の最新はiphone 11(2020年6月現在)であることを知り、これを基に開発することにしました!

さて月日は流れ、AさんもBさんもついに新しい携帯電話を開発しました!

しかし発表会では大きな差が出ることは言うまでもないでしょう…ガラパゴスケータイを超えたと言っているAさんと、iphone 11を超えたと言っているBさん…
あなたならどちらの携帯電話が欲しいですか?

ということでたとえ話が長くなりましたが、文献調査の重要性がきっと伝わったことと思います!もちろん最新の文献は英語のものが多いですし、大変と思われるかもしれませんが、今はGoogle翻訳があるので…(小声)

そして、文献調査が終わったらその手法をシミュレーションで再現し、問題点を探ります!問題点が見つかったら、今まで身に着けてきたいろいろな知識や新しく勉強した知識(機械学習など)を使ってその問題を解決することで新規性を出します!

もちろん出来上がった成果は外部に発表しなければもったいないです!通信に関する研究会や学会は盛んにおこなわれていますから、いろいろなところに行けます。下の画像のように宮古島で学会なんてこともあります(もちろん発表はちゃんとしています!)

 
【学会の例(左:お楽しみ中 右:発表中)】

しっかり成果がまとまった人はその成果を論文にすることもできます!


まとめ

ということで長々と説明してしまいましたが、岡本研究室の活動はこんな形で行われています!つたない説明で恐縮ですが、少しでも研究活動を知りたい人の参考になればと思います!

大変なこともいっぱいありますが、頑張った成果が認められたときや学会で観光を楽しめる時はとっても楽しいです!

そして、もしかしたら過去の私と同じように、研究なんて難しいに決まっている…不安だ…という人がいるかもしれません。問題ありません。筆者の私のGPAは■.■■ですが、それでも新規性を出して発表することができています!
研究は頭の良さも大事ですが、何より費やした時間に比例します!…と先生が言っていました😊(受け売り)

そういうわけで後輩の方々、ぜひ私たちと一緒に通信の一端を担ってみませんか!?

では今日はこの辺で…😊

【2020/6/10】研究室ブログ始めます!

岡本研究室HPをご覧いただきましてありがとうございます!

今年大学院2年生(M2)の石田と申します!

いきなりではありますが,ブログを始めることにしました!😊

研究室の様子や研究内容を少しずつ皆さんにお届けすることで,保護者の方々には学生さんの活動の様子を見れるツールに,そして岡本研究室を考えてくださっているB3以下の学生さん方には参考になればと思っております!
一般の方も岡本研が1研究室としてどんな活動を行っているかを知っていただく機会になればと思います~!

ブログの内容としては普段の研究室の様子や研究内容の紹介,イベントの報告などを行っていければなと思っております!🙌

基本的には毎週水曜日頃に更新できればいいなと思ってますので,ぜひお付き合いください~!(^^)!

さて,世間を騒がせている新型コロナウイルスですが,皆さんは大丈夫でしょうか!?

我が研究室においても新型コロナウイルスの影響は大きく,5月31日までは学校への入構が規制されていたのでオンラインのみでの研究室活動をしていました!😢

そして先日,6月1日から研究室活動再開が許可されたということで3密を防ぎながらコツコツと活動をしております!

通常であれば11時から15時まではコアタイムといって学生全員が研究室にいなければならない時間があるのですが,全員集まってしまうと何せ18人も学生がいるので完全に3密になってしまいます…🤦‍♀️🤦‍♂️
これでは小池都知事も憤慨ものです…ということで,現在は9人ずつ隔日で登校することによって少しでも感染リスクを下げるよう努めております!

他にもアルコールや手洗い石鹸の確保はもちろん行ってます!

大変な時期ではありますが,みんなで力を合わせて頑張っていこうと思います!

それでは本日はこのあたりで~!😊